ブッシュ・ウォーキング

 オーストラリアでは野山を歩き回ることをブッシュ・ウォーキングと呼びます。メルボルン近郊でのブッシュ・ウォーキングのガイドを手に入れてみましたが、面白そうなコースがいっぱいです。ただ問題は、どんな山でも近くに人が住んでいるか観光地化していて交通の手段のある日本とは違い、人口の希薄なオーストラリアでは、いわゆる公共交通機関が限られているわけで、特に日曜日や祝日には郊外への電車やバスの本数も減ってしまいます。

 車を買う気はなかったので「こりゃレンタカーを借りなきゃ行けないなあ」と思っていたら、同じようなことを考えたオーストラリア人もやはりいたようで、「 Bushwalking by Public Transport」という本を見つけました。

 メルボルン大学の授業は忙しくてなかなか旅行をする余裕はなかったのですが、日帰りで行ける近郊なら何とかなるようです。また、ビクトリア州の旅行案内所を覗いてみると、日帰りや1泊程度のツアーのパンフレットなどもたくさん置いてあります。その中にはブッシュ・ウォーキングを含むものもいくつかあります。

 大体半日から1日のツアーで2千円から6千円程度ですが、途上国からの留学生がほとんどの私のクラスメートには、やはり手が出ないらしく誰も興味を示してくれません。でもどうやら金額の問題だけではなく、「なんで野生のコアラを見るために1日使って5千円もはらわなきゃいけないの?」となってしまうようです。

 確かに動物園なら学割で400円で見れますが。同じくらいの収入レベルで同じような興味を持った友人がいない(泊まりで出かける時は複数の方がかなり割安になる)というのは辛いところですが、大学に勉強に行っていたのですからまあいたし方ありません。

 ついでに書くとオーストラリアのツアーはやはりスケールが違い、日本ならせいぜい北海道一周5日間、なんてものですが、ここでは西オーストラリア20日間とか、オーストラリア半周30日間とか、キャンピング・ツアー48日間なんていうのもありました。これではいくら学生で比較的長い休みがあるとは言え、おいそれとは参加できません。