オーストラリアの連邦政府と州政府の対立
前も書きましたが、オーストラリアは純粋な独立国というよりは、元々別々の植民地政府が連邦を組んだ物で、各州政府は今でもかなりの権限を持っています。交通も通信も未発達だった昔はそれでもよかったでしょうが、今ではどうもこの州制度が時代遅れになって来たようです。現在では州間の移動やコミュニケーションも多く、引っ越すたびに教育制度などが変わって困るそうです。またサマー・タイムの実施なども各州に権限があり、それぞれがばらばらに実施するのでビジネス等で混乱が生じるようです。
しかしどうも諸悪の根源は州の自治制度その物にあるのではなく、州政府にしがみついている政治家にあるようです。この政治家達は州が廃止されたり、州の権限が弱まったりすれば自分達の権威や権益を失うわけで、事あるごとに州の独立性を訴えるため、わざと協調しないでいるようです。特に保守系の強いタスマニアと西オーストラリアはこの傾向が強いようです。また保守派の自由党は、連邦党と各州党が別々になっているのだそうで、中央のコントロールが利かないそうです。
国民の多数は現在では州民以前にオーストラリア国民という意識が強いようで、もうこの不便さや州の政治家のエゴにはうんざりしているようです。現在論議されている王制廃止には憲法改正が必要ですが、州制度の問題もこの機会にまな板に乗せられるのではないかと予想されます。日本の強すぎるアジア型中央集権にもうんざりですが、教育制度まで異なるという地方自治もまた問題があるようです。
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