オーストラリアのストリートミュージシャン

 最近は日本でもよく見かけますが、メルポルンは大道芸人の天国です。中には綱渡りや一輪車乗りといった曲芸を見せている人もいますが、大部分は音楽家達です。よくいるのが街の中心の歩行者天国やデパートの入り口、そしてマーケット等です。筆者は最近毎週ビクトリア・マーケットへ買出しに行っていたのでよく見ました。常連もいれば一度きりで姿を消すグループもありました。

 必ずいるのはアポリジニーの楽器(ディジリドゥといいましたっけ?)を吹いている髭の白人、新宿にもいるアンデス地方の民族音楽を演奏するグループなどです。このアンデス・グループは新宿の連中同様プロのようなもので、自分達のCDも並べて売っています。なかなかうまいのでいつも人が足を止めて聴いています。他によくいるのは手製の楽器でポピュラー音楽や軽いロックをやっているパンドで、これもわりに受けています。一時来ていたボサノバのグループも聴き応えがありました。本格的なアコーディオンを弾いていた盲目の女性は非常に巧く、ラジオ局が取材したりしていました。一度で消えるのはやはり下手な人々が多く、女の子3人のコーラス・グループ等はちょっと可哀想な位でした。中には消えて欲しいのに!?、しぶとく頑張っている人達もいましたが。

 どんな音楽が受けるかと観察してみると、やはり一番はリズミカルで乗りの良い曲です。雑踏の中でやるので打楽器があると響くし、また通行人が相手なのでテンポの速い曲の方が足を止めてもらいやすいようです。プルース等は誰もが好きと言うわけにはいかないので、よほど巧くない限り聴いてもらえません。